市民ジャーナリズム

知ろう

罷り通らない情報規制

日本はまだ情報統制は緩い方

特定秘密保護法案で沸き立つ日本であり、それによってプロ・アマ関係なく情報に関する取り扱いを気をつけなければならなくなっているが、それでもまだまだこの国はそこまで厳しく情報規制がかけられているわけでは無い。この世界には国の内情に関する情報は決して漏らさないとばかりに取り締まっている国がこの現代期でもいまだ存在している国はいくつかある、中でも有名なのはなんといっても『北朝鮮』だ。この国に関してはどんな些細な情報でさえも国外に漏らしてはいけないとする厳しい情報規制がかけられている。

日本と北朝鮮を比べることそのものが間違っているのかもしれないが、もしも北朝鮮の情報が映像として記録されているものは、常に注目の的を集める。特に国民が普段どんな生活をしているのかなど、全てにおいて謎に隠されている独裁国家の内情を知ることは出来ないが、正直世界規模で気になっている人は多いと思う。

そこで今回はとあるジャーナリストが北朝鮮へ旅行をした時に見つけた北朝鮮の教育機関で講師の仕事を見つけて半年ほど、勤務する事になった時の体験談を元に、日本とは比べ物にならない情報規制をかけている北朝鮮での出来事から、本当の情報規制を見てみよう。

24時間監視体制で、学校には盗聴器が仕込まれている

講師として滞在することになったこのジャーナリストが語るところ、勤めることになった教育機関は大学の韓国系アメリカ人のキリスト教福音派が設立したところだったが、校内ではキリスト教を布教することそのものを禁止しており、もしもこれを無視してキリスト教を布教するような活動をした場合には投獄されてしまうという。投獄という言葉を使用しているところから察すると思うが、北朝鮮の国内に存在している教育機関の大半は軍が管理しているところがあり、またこのジャーナリストのように海外の人間が講師として務めている場合には何をしても直ぐに対処できるようにと24時間常に監視されていたという。さらには学校で有望な若者達にいらぬ知識を与えていないかどうかを確認するためにも、学校全体に盗聴器を仕込んでおくなど、徹底して自国に有害な情報がもたらされないようにマークされていたという。

ここまでに関しては北朝鮮という国を調べていけば他国に対して非常に攻撃的な姿勢を崩そうとしない態度も明らかだが、こうした情報監視下において最もその影響を受けているのは外国人ではなく、むしろ国内に住んでいる若者たちに大きく影響を与えている。

外の世界への好奇心関心を排除

北朝鮮の若者、つまり10代から20代ぐらいまでの若者に言えることだが、自国以外の国への関心を持たないようにしなければならないことが取り決められているという。そしてそれに連なるように好奇心を示すことも禁じられているため、講師の人間が外国人であろうと不用意な質問さえも出来ない。またそのジャーナリストも生徒達に外の世界に対する感想を尋ねたくてもできる状況ではないというのだから、ますます異常な雰囲気を感じざるを得ない。

例えばもしも海外で働きたいなどといったら、日本では当たり障りのない話題として処理されるが、北朝鮮国内でそのようなことを口走った瞬間待っているのは、おそらく矯正と言う名の拷問なのだろう。実際にその様子を目撃する、また情報があるわけでは無いが無事ではすまない事は目に見えている。排他的な国内に暮らしているため、自国のことだけしか知らない青春期を過ごし、その後に続く刷り込み教育の賜物によって、世界そのものに対して敵意をむき出しにした人間が作られていく、そんなのが北朝鮮という国だ。


人間兵器を作り出す国

情報を規制することで知る権利が失われると、そう発言している人を見ていると北朝鮮のこうした状況と照らし合わせたらまだ日本はいいほうだと思う。国家としての理念そのものが根本的に異なっていることはもちろんだが、外部への興味関心を示すことが禁忌であると教え込まれ、世界の状況をまるで理解していない、偏った知識による一般的な知識に対しての欠如、挙げていけばキリがないと感じるほど、北朝鮮の状況は常に切迫している。

この国で生まれた人々は必然と知る情報が剥奪され、世界を知ることを意味もなく、ただ指導者の一言で排除されているのを疑問を持つ事無く受け入れている。独裁者がもたらす国としては典型的ともいるだろう、そんな国が地理的に数百キロ程度しか離れていない事を考えたら空恐ろしくもなる。

情報も遮断され、また情報によっては殺されることも容易にありえる北朝鮮という国に生まれただけで人間として最低限保障されている権利が全て剥奪されてしまうというのだから、今こうして情報について議論できることさえも、人によっては幸せなことと言えるのかもしれない。